こんにちは。
リサイクルショップバイキングスタッフです。
「骨董品を譲り受けたけれど、どうやって保管すればいいかわからない」
「大切な骨董品の価値を下げてしまわないか心配」そんなお悩みをお持ちではありませんか?
骨董品は適切な保管方法によって、何世代にもわたってその価値と美しさを保つことができます。
一方で、間違った保管方法では意外と早く劣化が進んでしまうこともあります。
本記事では、骨董品の保管についての基本的な疑問に、Q&A形式でお答えします。
専門用語は分かりやすく解説し、すぐに実践できる具体的なポイントをご紹介しますので、
これから骨董品を大切に保管したい方はぜひ参考にしてください。
骨董品を保管する際の基本的な注意点は?
骨董品の保管で最も重要なのは、環境管理と適切な取り扱いです。具体的には以下の3つのポイントを守ることが大切です。
1. 環境を整える
骨董品は温度・湿度の変化に敏感です。理想的な保管環境は温度18〜20℃、湿度50〜60%程度です。急激な温度変化や湿度の変動は材質の膨張・収縮を引き起こし、ひび割れや変形の原因になります。
2. 光から守る
直射日光や強い照明は骨董品の大敵です。特に絵画や布製品は色褪せや劣化が進行しやすいため、日光の当たらない場所での保管が必須です。展示する場合も長時間の照射は避けましょう。
3. 清潔な手袋で扱う
素手で直接触れることは避け、清潔な綿手袋やニトリル手袋を着用しましょう。手の皮脂や汚れは骨董品にシミやカビを発生させる原因となります。
どんな環境で骨董品を保管するべき?
骨董品に最適な保管環境は、人間が快適に過ごせる環境とほぼ同じです。以下の条件を備えた場所を選びましょう。
温湿度管理が可能な場所
リビングや寝室など、エアコンで温度管理ができる部屋が適しています。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は避けてください。押し入れや地下室は湿気がこもりやすいため、骨董品の保管には向いていません。
風通しの良い場所
換気ができ、風通しの良い場所を選びます。ただし、風が直接作品に当たると埃が付着しやすくなるため、風の向きには注意が必要です。
地震対策が施された場所
日本は地震大国です。特に陶磁器など割れやすい骨董品は、なるべく低い位置に保管し、棚や家具の転倒防止対策を徹底しましょう。
骨董品を触る時に気をつけることは?
骨董品を取り扱う際は、以下のルールを厳守することが重要です。
必ず手袋を着用する
素手で直接触れることは絶対に避けましょう。人間の皮膚には皮脂や水分、汚れが付着しており、これらが作品にシミやカビ、変色を引き起こします。できれば骨董品専用の布手袋を用意し、定期的に洗濯して清潔に保ちましょう。
マスクを着用する
お手入れ中のくしゃみや咳、会話による唾液の飛散を防ぐため、マスクの着用をおすすめします。特に絵画や掛け軸など紙製品を扱う際は必須です。
安定した場所で作業する
清潔で平らな作業台を用意し、作品を安定した状態で扱います。移動時は両手でしっかりと持ち、特に陶磁器などは最も頑丈な部分を持つよう心がけましょう。
絵画や掛け軸を保管する時のポイントは?
絵画や掛け軸は湿気と光に特に敏感なため、慎重な保管が必要です。
絵画の保管方法
絵画は基本的に立てて保管します。横にして積み重ねると、自重で歪んだり下の作品に負担がかかります。額装されたものはUVカットのアクリル板やガラスで保護し、作品間には保護シートを挟んで傷つきを防ぎます。
掛け軸の保管方法
掛け軸は適度な張りで巻き、きつく巻きすぎないことが重要です。風帯を巻き込まないように注意し、桐箱に収納します。防虫効果のあるウコン染めの布で包むとさらに安心です。年に1〜2回は晴れた日に陰干しを行い、湿気を取り除きましょう。
陶磁器や茶道具の保管方法は?
陶磁器や茶道具は衝撃に弱いため、その点を最優先した保管が必要です。
陶磁器の保管
まず高所への保管は絶対に避けてください。古い陶磁器は見えないひび(貫入)があることが多く、落下すると大きな破損につながります。薄紙や布で一つずつ包み、湿気に注意しながら箱に収納します。
茶道具の保管
茶道具は種類ごとに適切な保管方法が異なります。茶碗は柔らかい紙や布で包み、専用のケースがあればそこに収納します。茶入れや茶杓など小さな道具も一つずつ丁寧に包みます。すべて日光と湿気を避け、風通しの良い場所に保管しましょう。
定期的なお手入れはどうすればいい?
骨董品は定期的なお手入れによって、より長く良い状態を保つことができます。
日常のお手入れ
柔らかい筆やハタキ、乾いた布で優しく埃を払います。強くこすったり水拭きしたりしてはいけません。作品に応じて適切な道具を使い分けることが大切です。
陰干しの実施
年に1〜2回、湿度の低い晴れた日に陰干しを行います。直射日光は避け、風通しの良い室内で半日程度干すことで、湿気を取り除き虫害も防ぎます。
専門家によるメンテナンス
自分では手入れが難しい汚れや損傷が見つかった場合は、無理に自分で対処せず、専門の修復家(コンサーバター)に相談しましょう。
自宅に適切な保管場所がない場合はどうする?
自宅に適切な保管環境を確保できない場合は、専用の保管サービスを活用することを検討しましょう。
トランクルームの活用
最近は空調設備やセキュリティが充実したトランクルームサービスが増えています。骨董品専用のプランでは、月額数千円程度から利用でき、温湿度管理やセキュリティも万全です。
美術館の保管サービス
一部の美術館では、専門的な保管サービスを提供しています。高価な作品や歴史的価値の高い骨董品の場合は、このようなサービスも検討の選択肢となります。
骨董品の保管でよくある失敗とは?
初心者が陥りやすい失敗パターンを知ることで、大切な骨董品を守ることができます。
よくある失敗例
- 雨の日にお手入れを行い、湿気で骨董品を傷める
- 食器洗い機で古い陶器を洗ってしまう
- 高所に陶磁器を置いて落下させる
- 素手で骨董品を触り、指紋や油分で変色させる
- 複数の作品を直接重ねて保管する
これらの失敗を防ぐには、常に「慎重に、余裕を持って」扱うことを心がけましょう。
季節によって保管方法を変える必要はある?
日本のように四季がはっきりしている国では、季節に応じた保管対策が必要です。
梅雨時期の対策
湿度が特に高くなる梅雨時期は、除湿機を活用しましょう。定期的に保管場所の換気を行い、湿気対策シートなどを利用するのも効果的です。
冬場の注意点
暖房で部屋が乾燥しすぎると、木製品や紙製品にひび割れが生じる可能性があります。加湿器で適度な湿度を保ちましょう。
季節の変わり目
気温や湿度が急激に変化する季節の変わり目は、骨董品に負担がかかりやすい時期です。この時期は特に環境管理に注意を払いましょう。
専門家に相談すべきタイミングは?
以下のような場合は、専門家への相談をおすすめします。
早めの相談が必要なケース
- 明らかな変色や劣化が見られる
- カビの発生を確認した
- ひび割れや破損を発見した
- 保管方法や価値について不安がある
- 展示や輸送を予定している
専門家に相談することで、適切な対処方法や修復の可能性を知ることができます。大切な骨董品の保護には、早めの対応が重要です。
まとめ:骨董品の価値を守る保管の基本
本記事では、骨董品の保管方法について初心者の方にもわかりやすくQ&A形式で解説しました。
骨董品の保管で最も重要なのは、環境管理と適切な取り扱いです。温度・湿度を安定させ、直射日光を避け、丁寧な手袋着用での取り扱いを心がけることで、骨董品の価値と美しさを長期間維持することができます。
自宅での保管が難しい場合は、専用の保管サービスを活用することも検討しましょう。定期的なお手入れと専門家への相談も、骨董品を大切に保存するための重要なポイントです。
これらの基本を押さえて、大切な骨董品を末永く楽しんでください。何か疑問や不安がある場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
専門用語解説
貫入(かんにゅう)
陶磁器の表面にできる細かいひびのこと。陶器の特性の一つで、美しい模様になることもあるが、湿気の侵入経路となりやすいため注意が必要。
風帯(ふうたい)
掛け軸の軸先に付けられる布製の帯。装飾性があり、軸の重りとしての機能も持つ。巻く際に挟み込まないよう注意が必要。
桐箱(きりばこ)
骨董品を保管する専用の木箱。桐材は湿度調整機能と防虫効果があるとされ、日本の美術品保管に最適な素材とされる。
陰干し(かげぼし)
直射日光を避けて行う乾燥作業。湿気を取り除き、カビや虫害を防ぐために年に1〜2回実施することが推奨される。
共箱(ともばこ)
作品制作者が直筆で箱書きをした箱。作品の真贋や価値を証明する重要な付属品として扱われる。
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