こんにちは。リサイクルショップバイキングのスタッフです。骨董や古物の買取に携わって二十年以上になります。
先に正直なところをお伝えします。ご自宅で見分けられるのは、真贋ではなく手がかりのほうです。箱、書き付け、裏の印。この三つを見つけて控えておけば、そのあとの見立ての精度が上がります。逆に、写真や手触りだけで真贋を言い当てる方法は、私たちも持っていません。
押入れや納戸から掛け軸や茶道具が出てきたとき、「価値があるか分からないけれど、捨てるのは不安で」とおっしゃるお客様がいらっしゃいます。その感覚のまま、手を止めておいていただいて大丈夫です。
先に結論
ご自宅でできるのは、真贋の判断ではなく記録です。箱があるか、蓋に書き付けがあるか、品物の裏に印や銘があるか。まずはこの三つ。鑑定書や、一緒に仕舞われていた品も見つかれば、あわせて写真に撮っておいてください。洗ったり磨いたりだけは、しないでください。
まず探すのは、品物より箱
骨董品は、品物と箱がひと組で扱われます。桐の箱、木箱、たとう紙。箱が離れてしまうと、手がかりが半分になります。まず探していただきたいのは、品物より箱のほうです。
箱の蓋の表と裏には、作者の名前や品物の名前が書かれていることがあります。書いてある内容が正しいかどうかは、この段階では分かりません。それでも「何か書いてある」という事実そのものが材料になります。判断はせず、そのまま写真に残してください。
- 桐箱・木箱(蓋の表と裏の両方)
- たとう紙、袋、布の包み
- 鑑定書、保証書、購入時の書類
- 品物の裏や底にある印、銘、刻み
- 一緒に仕舞われていた別の品物
最後の一つを入れているのには理由があります。同じ場所に仕舞われていたものは、集めた人の関心が同じ方向を向いていることが多く、一つ一つを別々に見るより判断がしやすくなります。
見分けようとしないほうがよい理由
インターネットには「ここを見れば本物か分かる」という説明がたくさんあります。ただ、その手の見分け方は、実物を数多く見た経験の上に乗って初めて意味を持つものです。
私たちも、表面の特徴だけで作家や真贋を言い切ることはしません。射水市で拝見した銀瓶のように、きれいな状態のものが年代の若いものだったということもあれば、その逆もあります。同じ特徴が、作られた年代によって反対の意味を持つのです。
スタッフのひとこと
現場でいちばん残念なのは、きれいにしてからお持ちいただいた品物です。長い時間をかけて表面に出たものが、洗剤と布で消えてしまっていることがあります。汚れたままで構いません。そのままお見せください。
射水市のお宅で拝見したもの
富山県射水市で、家屋を解体される予定のお客様からご相談をいただいたことがあります。骨董や刀の鍔を見てくれる店を探していて、弊社のホームページをご覧になったのがきっかけでした。
お祖父様が趣味で集められた品と、お祖母様が習っておられたお茶の道具。価値も全く分からず、骨董品かどうかも分からない、というお話でした。お客様に立ち会っていただきながら、リビング、和室、仏間、納戸と順にご案内いただき、物が点在するなかで、和室にお茶道具がまとまっていました。
拝見したのは、高岡市の純古堂というところの霰型銀瓶と茶入でした。ここで大切なのは、そのときの見立てです。古色はあまり出ておらず、比較的きれいな状態で、骨董と呼べる年代のものではなく、年代の若いものでした。それでも評価のつくお品でしたので、ほかの贈答品と合わせてお譲りいただいています。古く見えるかどうかと、値が付くかどうかは別だということです。経緯は射水市での茶道具の出張買取に書いています。
射水市のお宅のように、お茶の道具がまとまって出てくることはよくあります。品目ごとに見る場所が違いますので、どこを確かめているかを知っておいていただくと、写真も撮りやすくなります。
骨董品・古美術品の査定について
掛け軸・陶磁器・茶道具などの査定で見るポイントは、骨董品買取の専門サイトで詳しくご案内しています。富山・石川・福井の北陸3県は、ご相談と出張査定に費用をいただきません(ほかの地域はご相談ください)。
写真の撮り方
ご相談をいただくときに、この四枚があると話が早く進みます。特別な機材は要りません。スマートフォンで十分です。
一枚目は品物の正面を、明るい場所で。二枚目は裏側と底、印や銘があればそこに寄って。三枚目は箱の蓋の表。四枚目は蓋の裏です。文字が薄い場合は、斜めから光を当てると読めることがあります。
この四枚をお電話のあとにLINEでお送りいただければ、どういうお品かの見当までは、実際にお伺いする前にお伝えできます。金額は品物を拝見してからのご提示になります。
よくある質問
古そうに見えれば価値がありますか。
古く見えることと年代が古いことは、必ずしも一致しません。射水市のお宅の銀瓶のように、きれいな状態でも評価のつくお品はあります。
箱がない場合はどうすればよいですか。
箱がなくても査定はいたします。手がかりが少ないぶん、こちらの見方は慎重になります。
まとめて見てもらうことはできますか。
できます。同じ場所に仕舞われていたものは、まとめて拝見したほうが分かることがあります。一点ずつ分けずにお見せください。
まとめ
見分けていただきたいのは、真贋ではなく手がかりです。判断しようとして手を加えてしまうことのほうが、失うものが大きくなります。
箱を探す、印と書き付けを写真に撮る、そのままの状態で置いておく。この三つだけしていただければ十分です。そのあとのことは、こちらで拝見してお話しします。






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