空き家の放置が指導の対象に|法律で所有者に求められることと、方針を決める前に家財を片付けておく理由

空き家の放置 方針より先に家財を片付ける 2023年 法律の改正

2023年の法律の改正で、空き家の「放置」は、倒れそうなほど危ない状態になる前から、市区町村の指導の対象になりました。空き家のご相談をお受けするスタッフとしてお伝えしたいのは、売るにも貸すにも解体するにも、中の家財を片付けるところから始まる、という一点です。

法律の中身は政府の案内どおりに短く書きます。ここから先は、放置から一歩動かすときの最初の一手をお伝えします。

先に結論
空き家の所有者には、きちんと管理する責任があります。売る・貸す・解体するのどれに進むにも、中の家財が先に問題になります。方針が決まっていなくても、家財の片付けは先に進められます。まず一部屋、今のままの状態で見せてください。

目次

2023年の改正で、放置は「特定空家」になる前から指導の対象になった

空家等対策の推進に関する特別措置法は、2023年に改正され、同年12月13日に施行されました(国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」、2026年9月18日確認)。

かみ砕くと、危ない状態になる前でも、市区町村が「直してほしい」と指導できるようになった、ということです。

政府広報オンラインの説明では、この改正で「管理不全空家」に対する措置が新設されました。放置すれば特定空家になるおそれのある空き家を、市区町村が管理不全空家に認定し、所有者に管理を指導できるようになり、指導しても改善しない場合には勧告を行うことができます。勧告を受けた管理不全空家は、敷地にかかる固定資産税などの軽減措置の適用を受けられなくなる、とも書かれています(政府広報オンライン「空き家の活用や適切な管理などに向けた対策が強化。トラブルになる前に対応を!」、2026年9月18日確認)。

同じ案内には、どのような事情であれ空き家の所有者にはきちんと管理する責任がある、とあります。税や認定の基準の中身は、私たちの領分ではありません。家のある市区町村の窓口か、専門家にご確認ください。

売る・貸す・解体のどれに進むにも、家財が先に問題になる

政府広報オンラインは、空き家を「売る」「貸す」「解体する」のいずれの場合も、空き家にある家財が問題になると書いています。方針を決めてから片付けるのではなく、片付けは方針より前に置ける仕事です。

方針がまだ決まっていないお宅でも、箪笥や戸袋の中を見せていただくところからは始められます。私たちがお伺いしたときに中の物が分かると、残す物と手放す物が見え、方針の話がしやすくなります。

片付けを先に済ませておけば、売るときも貸すときも解体するときも、その場で家財の話に戻らずに済みます。

スタッフのひとこと
「放置している」と言われると、外回りの草や屋根のことが先に浮かびます。でも私たちが先に見せていただきたいのは、中の一部屋です。戸袋や押し入れの中身が分かると、家をどうするかの話が具体的になります。買取できるものがなかった場合でも出張料など費用が発生することはありません。

一部屋ずつ見せていただいた、富山市の実家の記録

金沢市にお住まいのお客様から、富山市内で空き家になっているご実家を整理したいとお電話をいただいたことがあります。お伺いすると、部屋にお通しいただき、順番に一部屋ずつご案内いただきました。

お母様は物を大切になさる方で、お品の一つ一つに丁寧に説明書きが入っていました。あるお部屋の戸袋からは、高岡の純古堂製の銀瓶と古伊万里の皿、煎茶器が出てきています(骨董品翡翠摘銀瓶を金沢市のお客様から買取させていただきました)。

戸袋は、住んでいる間は開けない場所です。放置していた家でも、一部屋ずつ順番に見ていくときに、持ち主にしか分からなかった品物が出てきます。

骨董品・古美術品の査定について

掛け軸・陶磁器・茶道具などの査定で見るポイントは、骨董品買取の専門サイトで詳しくご案内しています。富山・石川・福井の北陸3県は、ご相談と出張査定に費用をいただきません(ほかの地域はご相談ください)。

遠くにいても、写真と電話から始められる

冒頭のお客様は金沢市にお住まいで、空き家は富山市でした。通える距離でも、毎週は行けません。ご相談は、家の中の写真を数枚と、お電話からで構いません。

対応エリアは富山・石川です。エリアの外にお住まいで家が富山・石川にある場合も、事前に写真のやり取りとお伺いのうえで、伺えるかを判断しています。相続や税のことは、遺品整理の専門サイトに書いているとおり、税理士や司法書士などの外部の専門家と連携してご案内します。

よくいただくご質問

遠方に住んでいて、なかなか通えません

鍵のお預かりや立ち会いの有無まで含めた進め方は、遠方のご実家を片付けるときの記事にまとめています。この記事の続きとしてお読みください。

税金のことも相談できますか

家の中の物の相談と、税や法律の相談は、別々の窓口で同時に進められます。先に片付けの日を決めてから税の相談に行くと、家財が残った状態を前提に話をしなくて済みます。

市から「管理不全空家」の連絡が来ました

連絡の内容と対応の期限は、市区町村の担当窓口にご確認ください。家の中の片付けが必要になる場合は、その期限から逆算して、私たちが伺う日を決めます。

市から連絡が来ていても、まだ来ていなくても、始める場所は同じです。次に家へ行くときは、草刈りより先に、どこか一部屋の戸袋を開けてみてください。

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富山県内のご相談窓口 076-494-1380

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この記事を書いた人

富山・石川を中心に、古物買取や遺品整理、空き家整理などの仕事に20年以上携わっています。

質屋での勤務経験もあり、これまで貴金属・時計・骨董品・昭和レトロ品など、さまざまな品物を見てきました。

「これって売れるの?」
「古いけど価値はある?」
「捨てても大丈夫かな?」

そんな身近な疑問に、古物・骨董品バイヤーとしての経験をもとに、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。

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