こんにちは。リサイクルショップバイキングのスタッフです。富山・石川で、骨董品の買取と実家の整理をしています。
現場で見てきた光景があります。ゴミ袋の口から、黒く変色した金物がのぞいている。手に取ってみると、銀の盃でした。「黒ずんでいるから、もう値打ちはない」。そう思われるのも、無理はないと思います。
手放すときに惜しいのは、値打ちを見誤ることではありません。確かめないうちに、まとめて袋へ入れてしまうことのほうです。
先に結論
黒ずんだもの、汚れたもの、名前の分からないものを、処分の山に先に入れないでください。箱や紙だけを別に捨てるのも避けてください。そして手放す前に、全体と、文字が書かれているところを1枚ずつ写真に残してください。分けるのは、拝見したあとで構いません。
見た目で決めない
古い金属は、時間が経つと表面が変わります。銀は黒く、銅は緑がかり、鉄は赤茶けます。どれも、素材そのものが失われたわけではありません。
冒頭の銀盃も、磨かれないままの状態でした。こすらずにそのまま拝見できるほうが、こちらとしては確かめやすいのです。
陶磁器も同じです。欠けやひびがあっても、作者や時代の手がかりが残っています。割れているから、と先に外してしまうと、その判断ができなくなります。
「処分」の山に混ぜない
家具の出張買取でお伺いしたときのことです。買取してもらえないだろう、とお客様が判断されて、処分する側にまとめてあった品物がありました。その中に、人間国宝の作とみられる品が混じっていました。
もちろん、その場で真贋を断定したわけではありません。ただ、処分の山は、いちばん見落としが出やすい場所だと思っています。
- 紙や布に包まれたまま、開けていないもの
- 箱だけ、袋だけになっているもの
- 引き出しや戸棚から、まだ出していないもの
- 名前も用途も分からない道具
- ご本人が「これはいらない」と言われた古い品物
冒頭の銀盃も、この山に入りかけていました。運び出しの当日になると、袋は中を確かめないまま積まれていきます。いま挙げたようなものが混じっていそうな山があれば、運び出す前に一度お声がけください。拝見して、分けてお戻しします。
箱や紙を、先に捨てない
片付けの当日、袋に先に入るのは箱のほうです。かさばりますから、無理もないと思います。
ただ、蓋の裏や側面に、墨で何か書いてあることがあります。作品名だったり、作者名だったり、年代だったり。蓋の表裏と側面、四辺の内側だけ見て、文字があれば箱は捨てずに残してください。
読み取り方は骨董品の保管方法の記事にまとめてあります。ここでお伝えしたいのは一点だけです。処分の山を作る前に、箱だけを別にしないでください。
鑑定書や、由来を書いた紙も同じです。読めなくて構いません。紙だけでなく、入れ物も残しておいてください。ケースが残っていた豆カメラをお預かりした記録もあります(ケース付き豆カメラの買取記録)。付属品ごと拝見できると、確かめられることが増えます。
スタッフのひとこと
お宅で箱だけが残っていて、中身が見つからないままお持ちになることもあります。箱書きから何があったのかが分かることもありますので、片方だけでも持ってきていただいて構いません。
記録を残しておく
手放す前に、お手元で写真を撮っておいてください。全体と、文字が書かれているところ。2枚あれば十分です。
ご家族が離れて暮らしている場合、あとから「あれはどうしたのか」という話になります。写真が1枚あれば、その説明が早く済みます。
どなたに何をお渡ししたのかも、簡単に控えておいてください。あとでご家族に説明するときに、その控えが役に立ちます。買取が成立したときは、こちらでも取引の記録を残します。
ここまでが、お声がけいただく前にお手元でできることです。最初から全部を運ぶ必要はありません。いま撮っていただいた2枚を、そのままお送りください。量が多ければお伺いし、数点なら店頭のほうが早いこともあります。
骨董品・古美術品の査定について
掛け軸・陶磁器・茶道具などの査定で見るポイントは、骨董品買取の専門サイトで詳しくご案内しています。富山・石川・福井の北陸3県は、ご相談と出張査定に費用をいただきません(ほかの地域はご相談ください)。
よくある質問
黒ずんでいるものは、磨いてから持っていくべきですか
磨かないでください。黒ずみと一緒に、時代の出た表面まで落ちてしまいます。そのままのほうが、素材も作りも確かめられます。
箱と中身がばらばらになってしまいました
そのままお持ちください。合っているかどうかは、こちらで確かめます。どの箱がどれか分からない状態でも構いません。
家族が処分してしまったかもしれません
残っている分だけでも拝見します。写真が残っていれば、それも一緒にお持ちください。何があったのかが分かることがあります。
まとめ
手放すときに気をつけたいのは、3つです。見た目で決めないこと。まとめて捨てないこと。箱と紙を、品物より先に捨てないこと。
そのうえで、手放したあとで「あれはどうしたのか」という話になったときのために、お手元に写真を残しておいてください。
撮り方と売却の流れは骨董品の売却方法の記事に、査定で見ているところは売る前に確認したいことの記事にまとめてあります。
ご注意:品物の評価は、作者・時代・状態・付属品や、その時々の市場によって変わります。この記事だけで真贋や金額を判断せず、現物を拝見してのご相談をお願いします。
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